
『キングダム』は、原泰久(はら やすひさ)先生が描く歴史漫画で、紀元前の中国・春秋戦国時代を舞台にした壮大な物語です。
2006年より『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載がスタートし、2025年現在では既刊70巻以上、累計発行部数は1億部を突破。
さらに、2019年には山﨑賢人さん主演で実写映画化され、興行収入57億円を超える大ヒットを記録。
その後も続編が製作され、2022年には『キングダム2 遥かなる大地へ』、2023年には『キングダム 運命の炎』が公開されるなど、シリーズ作品として人気を博しています。
原作漫画の熱量とスケール感を忠実に再現した映像表現が話題となり、国内外から高い評価を受けました。
こうした映像化展開も含め、『キングダム』は漫画という枠を超えて、日本を代表する歴史エンターテインメント作品へと成長しています。
ちなみに、最新の劇場版は『キングダム4 大将軍の帰還』。
14巻の第141話「神の業」から16巻第171話「終戦」までです。
物語の主軸は、中華統一を目指す秦の若き王と、下僕出身の少年・信(しん)の成長と活躍。
歴史に名を残す武将たちの生き様と、戦乱の時代を生き抜く人々の熱きドラマが描かれます。
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第1話の読みどころポイント
- 舞台は紀元前の中国、戦国時代
- 主人公・信は最下層の身分「下僕」出身
- 後に始皇帝となる政(せい)が登場
- 戦争や権力闘争だけでなく、人の成長と友情が大きなテーマ
「戦い」だけではなく「夢」「友情」「信念」など、人間の情熱を描いた物語であることを知って読むと、より深く物語に入り込めます。
キングダム第1話のあらすじ|信と漂の別れと衝撃の展開
第1話では、戦争孤児である信と漂(ひょう)という2人の少年が登場します。
2人は「将軍になる」という共通の夢を持ち、下僕という過酷な立場にも関わらず、日々剣の稽古に励んでいます。
主な展開
- 信と漂が剣術の腕を競い合う日常
- 王都の高官が漂を見初め、王宮へ引き抜く
- 漂は信に「お前はお前の道を行け」と別れの言葉を残す
- 数日後、瀕死の漂が帰還し、信に地図を託して息絶える
- 地図を頼りに向かった森で、漂に瓜二つの少年・政が登場
まさに衝撃の連続です。
とくに、漂が命からがら戻ってくる場面から、謎の少年・政の登場までの流れは、読者の感情を大きく揺さぶります。
第1話の感想と考察
第1話を読んで最も心に残るのは、信と漂の深い友情と信頼関係です。
血のつながりはなくとも、夢を語り合い、互いに高め合う2人の関係はまさに「兄弟以上」。
印象に残ったポイント:
- 同じ境遇で育った者同士の固い絆
- 剣術を通じて夢に向かって努力し合う姿
- 漂が死を前にしても「信」に希望を託す覚悟
特に漂の最期のシーンでは、命よりも大切な「想い」を信に渡していく重みを感じます。
さらに、その想いを受け取った信が、政との出会いによって歴史の主役になっていくという展開も秀逸。
物語の構成としても、読者の期待をぐっと引き上げてくれる仕掛けになっています。
子どもでも伝わる熱さ|シンプルな言葉が胸に刺さる
「キングダム」の魅力は、難しい言葉を使わなくても、心に届く熱量があることです。
印象的なシーン
- 信が「俺は将軍になるんだ!!」と叫ぶ
- 漂が「信、お前ならできる」と信じる目を見せる
- 信が地図を手に走り出すラスト
子どもが読んでもわかりやすく、大人が読めばより深く感じ取れる構造。
「身分制度」「命の価値」「夢を託す重み」など、読み返すたびに新たな視点に気づかされます。
キングダム第1話のまとめ
第1話は、まさに『キングダム』という壮大な戦国ドラマの幕開けにふさわしい内容です。
信と漂の物語が、今後のすべての土台になっていると言っても過言ではありません。
第1話の注目ポイントまとめ:
- 主人公・信が将軍を目指す「下克上ストーリー」
- 幼なじみ・漂との別れが物語の転機に
- 秦王・政との出会いが壮大な展開の始まり
- 子どもにも伝わる感情描写の巧みさ
歴史漫画でありながら、重すぎず、キャラクターの感情を軸に物語が進むため、幅広い層におすすめできる作品です。
次回予告:「キングダム第2話のあらすじと感想」
第2話では、信と政が本格的に行動を共にし始めます。
果たして2人はどう動き、どのように敵に立ち向かっていくのか?
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※引用元:「キングダム」第1巻(著:原泰久/集英社)